Writer:小野
新型コロナウイルス感染症で緊急事態宣言が発令されてからもう1か月以上が経ちましたね。おそらくこのサイトを見ておられる方の多くは兵庫県の方…ということで緊急事態宣言が解除されず今も外出自粛を続けられていることと思います。サイト編集メンバーの中で唯一県外在住の私も不要不急の外出はしないよう心がけています。新しい生活様式ってやつですね。そろそろステイホームにも飽きてきたという人も多いのではないでしょうか。ということで今回は1冊本をご紹介します。
今回ご紹介する本は、今年の2月に140Bという会社から出版された田中輝美さんの「すごいぞ!関西ローカル鉄道物語」という本です。
表紙に高々と前パンを掲げる1000形のイラストが描かれています。1100形かな?1370形かな?それとも1000形か1050形か、はたまた1070形…は多分ないでしょう(笑)
どうしても鉄道書籍はJRや大手私鉄ばかりが特集されていて、たまに見かけるローカル鉄道が特集された本をワクワクしながら読み進めても神戸電鉄は出てこない…。神戸電鉄はローカル鉄道と呼ぶには規模が大きいですからね。こんな思いをしたことがある人は私だけではない…と思います。
この本では大阪・和歌山・滋賀・兵庫・京都のローカル鉄道11社が取り上げられています。
兵庫からは神戸電鉄と、お隣の北条鉄道の2社が取り上げられています。
この本では経営資源の乏しいローカル鉄道が取り組む魅力づくりについて、どのような取り組みが行われているかが詳しく記されています。
下調べもなくローカル鉄道に乗りに行くと「なんでこんな取り組みをしているんだろう?」というような疑問が浮かびがちです。私もそんな経験が何度もあります(だいたい調べなおしてからもう一度乗りに行くことがほとんどです)。本の帯にも「鉄道は地域の歴史を乗せて走っている!」とありますが、一度乗っただけでそれをちゃんと理解することなんてほぼほぼ不可能。この本では魅力づくりへの取り組みに加えて、それに至った経緯・路線がたどった歴史まで徹底的に解説されているためそのような心配は一切ナシ。私もローカル鉄道を初乗車する前にこんな本に出会えていたらなあと思うばかり。
著者の田中輝美さんのローカル鉄道に対する考え方や、鉄道ファンではなくとも楽しめる読み物をという考えも自分の考えと重なるところばかり。まえがきを読みながら何度もうんうんとうなずいていました。(その割にこのサイトは趣味的な要素ばかりで非鉄には近寄りがたい感じですが)
なんでこの本を読んでみようと思ったか、結論から言ってしまうと、当サイトがこの本に取り上げていただいたからです。
そのことを教えてもらって読んでみたところ、”ようこそ『神鉄』へ”さんと一緒に”29.2km-神鉄粟生線ファンサイト-”の文字が載っている…。
神戸電鉄と地域が一体になって行う取り組みを後押しする熱烈なファンの取り組みとして紹介していただきました。特に、粟生線乗車ガイドのページについても触れていただいたのがとてもうれしかったです。初めて粟生線を訪れる人にとって必要な情報って何だろう?って考えて作った思い入れのあるページだったもので。粟生線ブログ駅長の取り組みって紹介されていたのが残念でしたが…
あとがきより、
”縮小ニッポンのフロントランナーであるローカル鉄道にとって、今後、第二の大廃線時代が訪れることは、残念ながら避けられないでしょう。”
新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワークや遠隔授業の導入されたことにより通勤・通学客が激減。国内外の観光客もいなくなったことで早くも多くの交通事業者が危機に直面しています。
まずは私たちにできること。情勢が落ち着いたらこの本を読んで気になったローカル鉄道にお出かけしてみませんか?
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